キン肉マン 第86話 華麗なる“変身”! の巻

 先週は事件だった衝撃の回から間を置かない怒涛の更新(ただの週刊)
ゆでは未だ幼き人類に何を見せるのか……
扉のアレはナニが想定内なのか勘ぐらせてしまう所にゆでと編集の共犯臭を感じずにはいられない!(被害妄想)


あのワニの超人全然動かねぇ

 エルクホルンによる拘束状態のままゴールドマンを遠回しに罵るガンマンに、「将軍とオレ(弟子)の関係を愚弄することは許さねえ」と怒りを顕にするスニゲーター教官。
超人同士の友情を特に濃ゆく描くキン肉マンの定型句「オレを卑下するのは構わねぇが……」も入ってますが、超人タッグトーナメント等【悪魔騎士の方から将軍に愛想を尽かした】描写がある彼らは今回、七人の悪魔超人に勝るとも劣らない忠義で団体抗争に赴いています。
特に発言元の一人であるアシュラマンは、三属性超人不可侵条約に参加しておきながら条約など(考慮はしても)やはり知ったことではないだろう悪魔将軍の下に参戦してるので、勢いのある連載の中結構謎のある台詞になってます。

 既存設定の掬い上げやフォローに事欠かない今シリーズで其の話が挙げられないというのも考えにくく、無量大数軍襲来までの間隙に悪魔陣営で何があったのかゼロから描かれていないので、こちらも今後何らかの動きがありそうです。
そも、何故どのようにゴールドマンが復活したのかという所からその辺放ったらかしなので、描いてくれないと困るんですが……


じゃあ一気に全身まるごと変身しちまえば


 特色の多段変身を旧シリーズ同様のスピードで見せてくれた教官。
全ての爬虫類に変身できる設定持ちですが、今回は旧シリーズの流れを守りつつ装いを変えているようで、謎のペシペシ叩くカメからカミツキガメタケコプター感覚で飛ぶエリマキトカゲからコモドドラゴン等へとチェンジ。浴びせ蹴り気味に攻撃するカミツキガメがシュールです。
 対するガンマンは先読みのスキルを備えてもスピードに対応できなかったものの、全部持ち前のフィジカルで跳ね返すという荒業で試合を魅せてくれました。
これまでミラージュマンから始まりペインマンまで一芸を以て戦う始祖ばかりだったので、シンプルな力技を使うのがまた新鮮。ミラージュマンとアビスマンは拮抗していた同門が相手であり、ペインマンは絶対防御スキルを固持するスタイルなので、これが下等超人と始祖の基礎能力の差かもしれません。
っていうか亀の柔らかい腹の方を狙う! って言った後何もなかったように甲羅を踏み砕いてるんですけど! 盤石じゃん!

 さらに、筋肉の動きや息遣いで行動を予知する“真眼”を教官がどのように封じるのか、解説がないのでちょっと謎ですが、序盤のベース体の教官では対抗できなかったあたり、超視力で察知する当人にとって頭にトレースされてない未知の物事には弱いのかもしれません。
データベースを構築して高度に予想する気象予報士のような能力かもしれないですね。
その能力を教官が封じるように攻撃しても、それ以上の一撃を加え続けるガンマンの基礎体力という二段構えなので、欠点があっても然程問題がない描写になってるのが彼の恐ろしい所ですが






 まぁいろいろ浮かぶ感想も最後で全部頭から消えそうになるんだけどね。

ガンマン
「なぜなら私は 今の己の姿に絶対的な自信を持っているからだ――っ」

 メタネタなのか伏線なのか混濁するしかないこの台詞。
自信満々すぎてホントかーホントに自信持ってるのかー?オーバーボディじゃないかー?って伏線にもとれそうなんだけど、
先週のこやつの所業を浮かべると21世紀史上最も高度なギャグにしか見えなくて辛い!
笑う以外の防御法がとれない!
しゃらくさい! ってかっこよく封じた後なのに此れはホントずるいわ。

対戦カードが教官であることといいゆではさ、マジで狙ってやってないの?
そしてこのデザインが例え単行本で修正されてもされなくても、最早おいしいネタになる段階にまで昇華しちゃってるんだよね。
グチョグチョまで言い出す教官のキャラを念入りに潰しながら躍進していく一ツ目の御姿。
どのような結果になっても間違いなく肉の伝説に残るこの一戦、
気合入れて楽しみたいと思います。
それにしても最後のコモド教官がエロチックだなぁ……