祝発売 クレヨンしんちゃん大全2020 増補版
2011年発売された【クレしん大全】が12年以降の沿革が補填された新版としてまた発売されました。
クレしん界隈外でも話題になったスタッフ・キャストである中島かずき、高橋渉、湯浅政明、小林由美子らの最新インタビューや『新クレしん』がようやく特集されてます。「待ってました」と言わざるを得ない。
後期原作や『新クレしん』に関わった鈴木健介インタビューも良い。編集部時代ではなかなか語られなかった後期の臼井儀人の話が読めたし、近年のクレしんライセンス事業のアレコレも興味深い。
中島かずきはフォーゼやらグレンラガンやら脚本業がよく話題になるけど、今回双葉社編集・プロデューサー時代の側面を切り取ってるところを読めたのは個人的にクリティカル。『オトナ帝国』『戦国大合戦』からの脱却を早めに考えていたとのこと。まぁ、そうなるよね。
一番期待してたのは『ユメミー』担当の高橋渉ですが…
「(『ロボとーちゃん』の山場は)中途半端じゃダメだな。よし五木ひろしロボ出そう」って言って吉田有希(シンエイのプロデューサー)に引かれてる風で笑った。クレしん道は正気にして成らず……
『オトナ帝国』の例のシーンで有名かつ、近年も作監として活躍している末吉裕一郎氏の記事もアリ。若手アニメーターの紹介までされていて面白い。
できることなら中弘子や阪口和久などの脚本家目線のインタビューとかUYスタジオって一体どうなってんの?ってところを見たかったけど…特に後者は10年経ってこれだからクレしんが終わる時まで明かされるチャンスは無いだろうなと思う。仕方ないね。
しかしとにかく、界隈以外のお外に波及されにくいクレしんの話をじっくり読める機会があるのはいいことです。30周年の新展開や『ラクガキングダム』を楽しんでいきたいと思います。