キン肉マン 第87話 弟子の務め!の巻

 隔週連載の傾向も強い中連続更新してくれて真にありがたい……
次回掲載は3月31日です。このペースだとロビンが埋まったまま1年を迎えそうだよ。

変身なんてみっともない戦法はやめるんだ――っ


 「下衆の極み」とまでいう蔑みを開き直りのアピールで返し、不意打ちのモーションに入ったところの教官をモンゴリアンであっさり撃墜するガンマンさん。
“真眼”の新たな性能を見せた後また突然興奮して教官をボコしまくるガンマンさん。(怖い)
今週も割と凄い変則スキルの影が薄くなるほどにフィジカルの強さが強調されていますね。一芸ではなく普通のプロレスからして凄いという絵面を見せつけられると、他のカード以上にコレ勝たせる気があるんですかね、と頭に過っちゃうレベルの教官フルボッコです。
将軍様のスパーリングでぶちかまされた衝撃そのものじゃねえか……!」の発言も合わさり、悪魔騎士6人が闘う奴はまさに一人一人が悪魔将軍クラスの相手であるということをふり返って重点しているのも象徴的。
 しかし相変わらず変身変身言うのは突然消えたおじさんを思い出してしまうのでちょっと加減してほしい。


われらが悪魔の美学

 ガンマンさんの“真眼”が人間に実害を与えているところを「なんてひどいことを」とツッコむ教官。
悪魔と名の付く人のなんと優しいこと……と感じてしまいますが、
肉における“悪魔”って、基本ギミック上のヒールであることを“悪魔超人”として簡略に表現しているのであって、世界制覇を狙う悪の組織とするにはちょっとずれる人達なんですね。


旧シリーズ10巻の解説でも、超人プロレスにおける残虐性が殊更すげぇ!ルール無用でやべぇ!ってことで、人間の生殺与奪よりも超人界でのイニシアチブが何よりも優先される模様。
 金のマスクが盗まれた後に地球を支配する画策があったり、2世での悪行超人の活躍など、ゆでの都合上絶対に人類に害が及ばないわけではないのだけど、
【試合中に観客を攻撃するのはNG】という概念は、属性が違えど暗黙に守られ、現在も結構の割合で通底されていることが教官の一言から窺えます。ルールを守るヒールいいよね……
ガンマンさんはゆくゆくは人間も超人も支配したいので、とりあえず恐怖の将に近い思想といったとこでしょうか。


金のマスクがなくなっただなんて…

 今回でいよいよ正悪VS無量大数軍の時系列と合流。
プロレス実況とテレビアナウンサーを兼ねるとは吉貝アナも忙しい奴だな!


 かつての強敵というか殺された相手がメタメタにやられてる中継模様に大王もビックリ。
 そして、話の流れ的に未だ生温かそうなスプリングマンの生首を抱えているバッファローマンの不敵な台詞をもって今回は閉幕。
次回一週分かけて牛の解説に注力するのであれば、アイドル超人用に説明されるだろう既に提示されてる情報以外にも、読者が知らなかった(まだ読者以外に読めない)要素も出しといてほしいですね。
悪魔超人の招集模様だけでも虫食い状態ですもの。
 さらに変なダンベルを獲得する始祖総当り戦の模様も、ピラミッドリングの面々と視点が合流したことで悪魔騎士全員が勝つ必要性が薄れてきました。
例えば、師匠超えを語るスニゲーター教官が七人の悪魔超人の半ば師匠役であることから、ガンマンさんのタマをとる役をバッファローマン等に譲って死ぬという流れが生成されるのもこれで不思議じゃなくなったんですよね。
教官には生きててほしいのにガンマンさんがやたら強いのがそういう予想に貢献しちゃってて……なんとも良くない。生きて!




美しい将軍蹴り